マイヤーリンクの悲劇

沈黙という愛——ミッツィ・カスパル

記憶の片隅に追いやられた存在 世間の多くの人が、オーストリア皇太子ルドルフの名を耳にすると、あの「マイヤーリンクの悲劇」と、共に命を絶った若き男爵令嬢マリー・ヴェッツェラのことを思い出すのではないでしょうか。その物語はロマンチックな悲劇とし...
マイヤーリンクの悲劇

マイヤーリンク、忘れられたもう一つの悲劇

マリー・ラリッシュ――追放された伯爵夫人 彼女の名前を聞いて、すぐに顔を思い浮かべられる人は多くはないでしょう。しかし、19世紀末のヨーロッパ宮廷社会において、彼女はある種の象徴でもありました。 皇后エリザベート(通称シシィ)の姪としてウィ...
マイヤーリンクの悲劇

マイヤーリンクの悲劇から見えてくる帝国と時代の揺らぎ

はじめに 1889年の冬、オーストリア=ハンガリー帝国を揺るがす大きな出来事がありました。皇太子ルドルフと、わずか17歳の少女マリー・ヴェツェラが、ウィーン近郊のマイヤーリンクという静かな狩猟館で、共に命を絶ったのです。 この出来事は「マイ...
美術史博物館

ルーベンスの魅力:「フランダースの犬」ネロの視点

ルーベンスの絵画をガイドする際、私は必ず「フランダースの犬」の話を交えます。子供の頃、ネロが尊敬するルーベンスの作品を目にしたら、どれほど感動するだろうと想像し、ヨーロッパに行った際には、必ず美術館を訪れ、ルーベンスの作品を鑑賞は是非観よう...
ザルツブルク

ザルツカンマーグート日帰り旅行③ザンクト・ヴォルフガング

シャフベルク登山鉄道を満喫した後は、ザンクト・ヴォルフガングの町を散策。可愛らしい建物やお土産屋さんが所狭しと並んでいる様子はまるで絵本の中にいるような気分にしてくれます。 10分も歩いていると、町のシンボルであるザンクト・ヴォルフガング教...
ザルツブルク

ザルツカンマーグート日帰り旅行②遊覧船とシャフベルク登山鉄道

※今回は先日訪れたザルツカンマーグートを覚書ふうにご紹介して行きます。 この旅行のハイライトシャフベルク登山鉄道へはザンクト・ヴォルフガングへは遊覧船で移動。 定番ですが、ザルツブルク日帰り旅行をされる方は、遊覧船とシャフベルク登山鉄道往復...
ザルツブルク

ザルツカンマーグート日帰り旅行①ザンクト・ギルゲン

日本は連日の猛暑とお聞きしておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。ウィーンも再び今週から連日30度越えが予想されています。しかし、日中のピーク時間帯と比べれば、朝、晩は涼しくなるのが救いです😊 今年は日本からウィーン、ザルツブルクの2都...
クリムト

消えたクリムトの肖像画『フロイライン・リーザ』が再びお目見え❗️

写真引用 Kurier 昨日、センセーショナルなニュースがウィーン中を駆け巡りました❗️ これまで、専門家の間では白黒写真でしか知られていなかった、紛失したと思われていたグスタフ・クリムト絵画『フロイライン・リーザの肖像画』が木曜日、ウィー...
オーストリアのクリスマス

オーストリアは12月24日にクリスマスツリーを飾る⁉️

早いものでまもなく2023年のクリスマスイヴの日がやってきます。 11月17日よりウィーン市内にある32ヶ所の商店街でクリスマスイルミネーションが一斉に点灯されてからずっと街中はクリスマスムード。旧市街地にあるカフェ、ショップの店頭もクリス...
リンツ

リンツ大聖堂にある有名なステンドグラス

大好きなオーストリアの街の一つリンツにある新大聖堂。 見どころたくさんあるこの街から本日は新大聖堂にある有名なステンドグラスをご紹介します。 1862年〜1924年に建築されたこの大聖堂はオーストリアではウィーンのシュテファン大聖堂に次ぐ2...
エリザベート

皇后エリザベートの遺産の行方

日本の皆様にも人気がある皇后エリザベート(通称シシィ)については、本ブログにおいて何度かご紹介しております。19世紀末のオーストリア=ハンガリー帝国の皇后としてだけでなく、その美しさと魅力は、オーストリアにとどまらず、現在も世界中で美人の象...
ウィーン国立オペラ座

ウィーン国立オペラ座の内部見学

30度以上続く暑いウィーンでしたが、今日は朝から雨が降っています。今日、明日は恵みの雨となりそうです。 ウィーン国立オペラ座の来シーズンは9月から始まります。しかし、オペラ座内部見学は夏の間、7月8月も実施されており、お客様にガイディングさ...
美術史博物館

盗まれた「サリエラ」驚きのエピソードとは!

ウィーンでは毎日のように34度や35度という猛暑が続いています。こんな時は、ウィーン美術史博物館が最高の避暑観光スポットです❣️なんといっても冷房が効いていて、快適さ抜群です。 さて、今回は美術史博物館のおすすめ作品として、名画だけではなく...
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