モネ特別展 赤い頭巾のモネ婦人

アルベルティーナ美術館

モネ特別展の絵画の中で何枚か見入ってしまう絵画に出会いましたが、この絵もその一枚です。妻カミーユを描いたモネが生涯手放さなかった絵画として有名です。

モネが室内にいて窓の外にいるカミーユを呼び止めたのでしょうか。それともカミーユがモネに何か言いたかったのかしら?カミーユがこちらを振り返っています。モネは顔をはっきり描く事はほとんどありませんが、この絵からは不安そうな目をしてるのが伝わります。

大事な人だと寒空の中出かけると心配になりますよね。モネもそうだったのかも知れない。雪が積もっている外の風景、対照的な色の赤い頭巾と傘をもっているカミーユの姿が初々しく目に飛び込んできます。モネは一枚の窓で仕切られた室内にも寒さが伝わっていたと思います。外のカミーユを見たモネの目線からとっても二人の信頼と愛を感じられるのです。

モネは窓を額縁のように意識して描いたのかわかりませんが、室内から外に立つカミーユにこの絵画を鑑賞する人の視線が行くように描かれ、物語を想像させる構図は素晴らしいと思います。

手放したくなかったのが理解できる大切な思い出のワンシーンだったのかもしれないですね。

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