カラフルで、曲線だらけ、窓から飛び出した木やでこぼこの地面!
遊び心たっぷりのこの建物は遊園地にはありません。
ウィーンの『ガウディ』と言われた芸術家 フンデルトヴァッサー 氏のデザインによる
ウィーン市公団住宅「フンデルトヴァッサー・ハウス」です。
フンデルトヴァッサーは自然を愛した芸術家で、
殺風景なコンクリートや定規で引いた直線などを嫌いました。
この市営住宅の設計をウィーン市長から依頼された際に、
彼のデザインは当初は激しい論争を巻き起こしています。
それは『人間や生き物に表情があるように、建物にも表情がある』
『自然の中に直線は存在しない』という強い信念のもと、
都会で暮らしていても、自然と人間は調和しているべきであるという
コンセプトでされた個性的なユニークなものだったためです。
市営住宅は52棟あり、19のテラス、250本の木が植えられています。
![](https://vienna-guide.org/wp-content/uploads/2022/10/img_1041-225x300.jpg)
建築する際に取り除かれた、周りの木々や茂みを
建物内や屋上テラスに戻したように設計されているため、
たくさんの緑を建物から見ることが出来ます。窓の大きさもバラバラですね。
パンフレッドや絵葉書よりも、現在の建物は色あせたり、
ファサードに水のシミがついていたりしてますが、
外見は簡単に修復はしません。
フンデルトヴァッサーが生前『人間も年齢を重ねるとしわが出来るように、
建物にも表情があり、そうでなくてはならない。』
といった遺言を大切にしているからです。
現在も市営住宅ですから、人は住んでいますが、すっかり観光名所となりました。
紅葉のフンデルトバッサーハウスも素敵ですね
横には大きなショップやカフェがあり、
少し歩くとフンデルトヴァッサーの美術館『クンスト・ハウス』がありますので、
半日お時間を取って観光されるとフンデルトヴァッサーの世界を堪能できるかと思います。
フンデルトバッサーハウス
住所 Kegelgasse 37-39 1030 Wien
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