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ウィーンのカフェ『世界無名文化遺産』はカフェで過ごすことが世界遺産!

2018/12/02
 

ウィーンの文化で忘れてならないのが『カフェ』で過ごす時間。2011年よりカフェで過ごすそのものが世界無形遺産として登録されているほど、ウィーン人にとってカフェはなくてはならないものです。

日本ですとカフェは待ち合わせ場所。ちょっとした商談やおしゃべりをしながらコーヒーや軽食を取るといったイメージですね。しかし、ウィーン人にとってカフェは憩いの場または社交の場でもあります。

例えばある人は仕事として交渉取引をし、文化人、知識人達は白熱した討論をする、または新聞や本を読んだり、おしゃべりを楽しんだりと各々が自分の好きなことをゆったりとする第2のリビングとして自分の家のようにカフェで過ごしているのです。

 

カフェには世界中の新聞や雑誌が常備されていて、自由に読むことが出来ます(日本の新聞はありません)最近はフリーWiFiがあるカフェがほとんどですので、パソコンを持ち込んでいる人をよく見かけます。

私はパソコンを持ち込み、コーヒー一杯で2.3時間仕事をしています。人の中で落ち着かないと思うかもしれませんが、人に囲まれながらも、いきつけの伝統的な建物のウィーンのカフェに一歩入ると不思議と落ち着き、自分の空間が生まれてきて、家や会社にいるより集中力が増してくるんです。

カフェで過ごすには一杯のコーヒーを注文するだけで、30分で帰ろうと1日過ごそうと誰も何も言いません。どのカフェでも常連さんになると、いつもの時間に何も言わなくともいつもの場所にリザーブをしておいてくれ、オーダーしなくてもいつものものをテーブルに運んできてくれるようになります。これがウィーン子のステータスでもあります。

旅行の合間には是非カフェに行き、ホッとくつろいでウィーン人の生活に触れてみてください。

カフェは大きく分けて3種類があります。

伝統的なカフェ
★カフェ ラントマン
★カフェ ツェントラル
★カフェ ムゼウム
★カフェ ハベルカ

伝統的なカフェは基本的に男性が蝶ネクタイをして給仕をしてくれます。レストランと一緒になっているところも多いので、カフェだけでなく食事を楽しむこともできます。19世紀から20世紀初頭にかけて、伝統的なカフェは知識人、文化人、政治家などの仕事場、討論の場として大活躍していました。

建物はほとんど当時のままの残っており、広々とした空間に大きな柱、大理石のテーブルの周りを囲むようにビロードが張られたベンチ型椅子、そして上品な木製の椅子が置いてあり、アンティークで豪華な店内を見ていると、タイムスリップしたような豪華な気持ちにさせてくれます。

カフェと文化が密接だった当時は、カフェからも独特な文化が生まれているんです。カフェを仕事場とし、文学に名を残した人は『カフェ文士』と呼ばれていて、著名なアルテンベルクはカフェで過ごしている人を描写した短編小説からは当時の生活を垣間見ることが出来ます。アルテンベルクは住所を『カフェ ツェントラル』にしていたぐらいカフェで1日の大半を過ごしていた人です。

伝統的なカフェが早朝から深夜まで開店しているところが多く、新聞、雑誌のほかその当時を思い出させる図書館ように辞書や本がずらりと並んだ本棚があり、調べ物があると自由に見ることが出来たようです
※今は自由に見ることはできません

物書きの人が急に何かを掻き始めようとすると、給仕の方がサッとペンと紙を差し出していた記録もあります。粋な心遣いもその当時の文化だったのでしょうね。

20世紀のはじめ、カフェ文化人がカフェに通わなくなったのは、その当時のカフェ文化を創り出した知識人、文化j人のほどんどがユダヤ人で、ヒトラーの出現により亡命してしまったからなんです。戦後、もう一度カフェ文化が戻ってくることはなかったそうです。残念ですね。

現在は、ウィーン人が第2のリビングとして常連のカフェを持ち、自分の空間を楽しんでいます。

カフェコンディトライ
★ カフェ デーメル
★ カフェ ハイナー
★ カフェ ゲルストナー

カフェコンディトライはカフェと自慢のオリジナルスイーツがメインのカフェハウスの事。入り口を入ると、ショーウィンドウに色とりどりに美しくコーディングされたケーキずらりと陳列していて豪華絢爛なケーキにため息が出るほどです。他にもチョコレートやクッキー、マカロンなど可愛いお菓子コーナーも現地の人だけでなく、旅行者にも人気があります。

豊富な種類のケーキの中、ウィーンを代表するアプフェルシュトゥルーデル(ウィーン風アップルパイ)とザッハトルテはどのカフェでも取り扱っています。

甘いものには目がない人は本場ウィーンのケーキを色々と試してみたいところですが、日本人にはボリュームも多く、余り沢山は食べれないと思います。かなり甘く感じると思いますので、コーヒーと一緒に注文するといいですよ。

Demel(デーメル) Gerstner(ゲルストナー)のようにカフェの名前に K. u. K. Hofzuckerbäckerと書かれていたら、20世紀初頭までは王宮御用達だったコンディトライだった証拠で、皇帝制度がなくなった今日でも、高級感と名誉のために使用することが許可されています。

ウィーンではあちこちでお菓子つくり教室が開催されていて、シェフ自らケーキ作りを指導してくれます。お菓子つくりが趣味の方は本場ウィーンでお菓子つくり教室に参加するのもいいですね。

コンサートカフェ
★ カフェ ドームマイヤー
★ カフェ シュバルツェンベルク
★ カフェ シュペール

コンサートがカフェ店内で随時開催されていて、コーヒーを飲みながらコンサートも同時に楽しむことが出来ます。 1844年、当時18歳だったヨハンシュトラウスは『カフェ ドームマイヤー』でデビューし大成功を収めています。現在も週末にはドームマイヤーでシュトラウスコンサートが開催されています。

カフェがコンサート会場に頻繁に使用されるようになったのは、19世紀はシュトラウス一世、二世の出現により、クラッシック音楽とダンスが庶民に浸透し、熱狂したからなんです。

そのころまだコンサートホールは不足していて、お金持ちの家のサロンやカフェでもコンサートが開催されていたため、そこから多くの有望な新人音楽が誕生するようになりました。コンサートを開催するカフェでは、有名な音楽家に演奏してもらおうと店主自ら走り回っていたそうですから、かなりのレベルのコンサートだったと予想されます。

今でもその風習が残っていて、コンサートカフェがウィーン中のあちこちに存在しています。

改まったコンサート会場とは違った、本場のコーヒーを飲みながらウィーンスタイルのコンサートを楽しんでいる人達を見ると、ウィーンが音楽の都、お菓子の都、芸術の都と言われるのが理解できる気分にさせてくれます。

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