アドベントカレンダー!もういくつ寝るとクリスマス?

オーストリアの日常、行事 習慣 祝日

ロックダウンが実施されている今、近所周辺のお散歩とスーパーマーケットへお買い物へ行くのみで大人しく過ごしております。店頭にはすでに山積みになった色鮮やかなアドベントカレンダーが販売されていて、もう今年の分は購入済みなのに、つい足を止めてチェックしています。

アドベントカレンダーとは、12月1日から12月24日のクリスマスイブまでを数えるカレンダーで、一般的なものは日付に窓がついていて、毎日ひとつづつ開けていきます。そこにはチョコレートやお菓子、小さなプレゼントが入っていて、全て開け終わったら、24日のクリスマスイヴを迎えるわけです。

12月に知人宅を訪れると必ずと言っていいほど、このアドベントカレンダーはお家に飾られています。毎年、家族のためにアドベントカレンダーを手作りする友人もいますし、市販のものでも色々なアイディアがあり、各々アドヴェントカレンダーを楽しんでいます。『今日はどんなプレゼントだろう💓』と想像しながら、扉の後ろに隠された小さな贈り物を取り出す瞬間は大人になってもワクワクしますね。

今回はツリーなどと共に、クリスマスには欠かせないアイティムでもある、アドベントカレンダーについてご紹介したいと思います。

アドベントとは

アドベントとはラテン語の『到来』を意味しており、イエスの誕生(降臨)を心待ちしている期間です。11月26日以降の最初の日曜日からクリスマスイブの日没後12月24日まで、クリスマスを待ちわびる人々は準備期間を過ごしています。

元来、アドベントシーズンは5世紀半前にはすでに存在していて、イエスの誕生前に断食し、心を清め、悔い改めをする時期であり、お祝い事などのパティーも禁止されていました。

アドヴェントカレンダーは子供のために作られた!?

アドベントカレンダーは19世紀にドイツ語圏プロテスタントからから始まったと言われています。クリスマスを待ちわびる小さな子供にとって、時間は抽象的ですので、視覚的で具体的に、いつがクリスマスなのかを教えるために、さまざまな方法を考えたようです。

例えば家の壁や窓に24枚の宗教画を貼り付けたり、ドアにチョークで24本の棒を書き、一日ずつ抜き取らせたりしました。こうする事でクリスマスがとても大切な日である事も理解させることが出来ました。日にち単位の大きな時計です。この習慣を通じで小さな子供が数を数えられるようになったり、算数を勉強する事も出来ますので、一石二鳥とも言えますね。

1902年にハンブルクで『子供のためのアドベント時計』と印刷されたカレンダーが販売されました。お値段は当時の値段で50ペニヒ(現在の値段に換算すると250円相当)。最初に商業化されたアドヴェントカレンダーの前衛です。当時はクリスマス時計、またはクリスマスカレンダーと呼ばれていました。カレンダーは13日から始まり、24日までの12日間が描かれています。

1904年に、ゲルハルト・ラング氏は、子供の頃の経験をヒントに、アドヴェントカレンダーの原型を作り販売しました。彼のお母さんは、ラング氏が子供だった頃、クリスマスを待ちきれない彼のために、段ボールにクッキーを24個縫い付け、毎日一個ずつ食べる事で、クリスマスへの準備をさせたそうです。ラング氏の最初のアドヴェントカレンダーにはまだ開く扉はなく、カラフルな色で描かれた小さな女の子と男の子の絵を一日一枚切り取って、もう一枚の台紙に張り付ける仕組みでした。

1910年頃のクリスマスカレンダー、キリストの子の地で、ゲルハルトラング、エルンストケプラー

ランゲ氏の会社が作るアドヴェントカレンダーが人気になると同時に、他の印刷会社もこの市場へ参入して、アドヴェントカレンダーを制作、販売し始めたため、わずか数年でランゲ氏の会社は倒産に追い込まれました。しかし、彼がアドヴェントカレンダーの原型を作りだしたために、新たなクリスマスシーズンの楽しみをヨーロッパ中に広めた功績は大きかったはずです。

第二次世界大戦が勃発すると、紙が貴重だったために、一時、アドヴェントカレンダーの製造は中止となりましたが、戦後は再び復活し、世界中にアドヴェントカレンダーの習慣が広まりました。2010年以降アドヴェントカレンダーの人気は上昇して、子供だけでなく、大人も楽しめるアドヴェントカレンダーが市場に出回り始めました。

ベルリンにはクリスマス博物館があり、昔のアドヴェントカレンダーを色々と見ることが出来ます。コロナが落ち着きましたら、改めて行きますのでご報告しますね!(ユニクロもありますし)

色々なアドベントカレンダー

天国の階段

オーストリアで伝統的なアドベントカレンダーを言えば『天国の階段』です。今年はイースター前夜よりシュテファン大聖堂の南塔に天国の階段が装飾されていますので、親近感が勝手に沸いています。

画像引用pulmenkind.com

24本の階段を受胎告知の天使が12月1日から毎日一段づず降りてきて、24日のクリスマスイヴに神の子であるイエスの誕生を教えてくれるという物語です。

藁の桶

画像引用liebfrauenhoehe.de

カトリックの地域では、アドベントの時期に生まれてくるキリストのベットを準備する地域もあります。クリプトにある飼い葉桶の中に藁もしくは羽を入れて(ミニチュアが多い)、24日にはふかふかになった藁のベットに24日赤ちゃんのキリストを寝かせます。

この習慣は長い間続けられておりましたが、今日では修道院関係の学校がおもに行われています。

大人も楽しめるアドベントカレンダー

今日は大人も楽しめるアドヴェントカレンダーも沢山販売されています。中身はチョコレート、コスメティック、靴下、小さな香水、ビールなどアイディアも無限です。下の写真は昨年主人にプレゼントした『スクラッチカード』

毎日削って、当たればその場でわかる宝くじ。色々とプレゼントした中で一番喜んでくれたため、今年も同じくスクラッチカードをプレゼントする予定です(笑)

今年も残すところ約1カ月となりました。クリスマスの準備を楽しみながら、毎日を大切に過ごしていこうと思います。

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