いつもですとこの時期は、ウィーンの街中が、イースターの飾りつけで活気づき、賑わっているのですが、今年はコロナウィルスの件で、静かなイースターとなりました。
私もガイドの仕事はすべてキャンセルになり、ほとんど家で過ごしております。
家にいる時間が多いと、いつもならぱっぱと済ませる家事ものんびり(笑)。事態が事態だけに、一歩外に出ると緊張感はありますが、家では今までやろうと思って出来なかった事、新しい料理に挑戦したり、天気の良い日は30分~1時間の散歩、読書、ストリーミングでオペラ鑑賞、長年貯めこんでいた書類や写真、タンスの中の整理などに時間を費やせる機会にもなっています。
今年は家族のみで家で祝うイースターですが、春の到来を喜ばしい事には変わりありません。今回はイースターについてご紹介したいと思います。
もくじ
2020年 オーストリアのイースター日程
今年は去年より早く、4月12日がイースターサンデー(復活祭)になります。
イースターとは、キリストが十字架にかけられて処刑された3日後に生き返ったことを祝福する復活祭のことです。キリストの祝祭はクリスマスが最大イベントのように感じますが、キリスト教にとってこの復活祭は最も重要な日でもあります
イースターは毎年日にちが変わり、【春分の日の後の最初満月の日の翌日曜日】で決められています。イースターという呼び名は春の女神EOSTER に由来します。世界中に広がったキリスト教がある土地の風習(太陽教)と結びついたとも言われています。余談ですが、春の女神は太陽と一緒であると考えるため、日が昇る方向の東を『イースト』と呼ぶようになったともいわれています。
2020年ウィーン(オーストリア)のイースタースケジュール
聖木曜日 4月9日
この日にイエスは弟子たちと最後の晩餐をする
グットフライデー 4月10日
イエスが十字架にかけられて死亡する日
イースターサンデー 4月12日
イエスが復活をする日
イースターマンデー 4月13日
復活翌日の月曜日 多くの国は休日になっている。この日に隠した卵を探すなど、家族で祝う
イースターアイを飾るのはなぜ?
卵は復活の象徴で、キリスト教では、卵は生命の始まりを意味しています。また、キリストが死から復活し、よみがえる様子にも例えられています。キリスト教では5世紀には卵がシンボルになったようです。
イースターにはカラフルな【イースターエッグ】を飾り、食べるようになりました。色にも意味があり、赤はキリストの血、白は誕生、健康を表します。
イースターラビットの意味
古くから多産と豊作のシンボルであるウサギは16世紀からヨーロッパに入りイースターエッグを運んでくると言われるようになりました。
当時、イースターラビットがやってきて、よい子か悪い子か判断し、良い子は卵をもらえていたようです。今では籠に卵やチョコレート、お菓子を運んでくると言われるようになりました。
毎年、イースターラビットのチョコ、イースターエッグを購入して家に飾っているのですが、今年はイースターマーケットも開催していませんので、明日、買い物がてら、スーパーで調達してくる予定です。
シュテファン大聖堂のイースターミサとファステントゥーフ
現在、閉鎖中のウィーンのシンボル、シュテファン大聖堂のイースター時期のミサは国営放送で中継しています。
四旬節の間(灰の水曜日から復活祭までの前日)、教会の主祭壇はファステントゥーフと呼ばれる布で覆い隠します。ここ数年、シュテファン大聖堂は主祭壇はモダンアートの布で覆います。毎年楽しみにしているモダンアートのファステントゥーフ、丁度、下の写真はシュテファン大聖堂が閉鎖になる前に、ツアーで訪れた時に撮影したものです。
80㎡の大きなセーターで隠されてます。「ビックマザー」の名前を持つモダンアートは、イースターに向かって暖めて行く愛がテーマのファステントゥーフです。
コロナウィルスから、人類を守るかのような大きな愛のセーターですね。
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