オーストリアのブドウ園は44,912ヘクタールあり、9つの州全で生産されていますが、大陸的気候の条件からハンガリー、スロヴァキアに接した4つの州、低地オーストリア州、ウィーン、ブルゲンランド州、シュタイヤーマルク州に集中して生産されています。
※2009年までは4つ産地(ウィーン、ブルゲンランド、低地オーストリア、シュタイヤーマルク)と分別していましたが、ウィーン、低地オーストリア、ブルゲンランドをまとめてワインランドWEINLAND、シュタイヤーマルク州、ベルクランドBERGLANDの3つで分けています。
この4つの州で生産されるワインにはそれぞれ特徴があり、ワインを購入する時(注文)する際に、目安になると思いますので、ご紹介したいと思います
もくじ
低地オーストリア州(ニーダーエーストライヒ)
低地オーストリア州はオーストリア全体の6割のワイン生産を誇り、グリューナーヴェルトリーナが約50パーセント栽培されています。また、気候的に3つの地域、ワインフィアテル、ドナウ河沿い、パンノニア平原に区分する事が出来ます。限定生産地域8つ、そのうちDAC(原産地呼称ワイン)が6つあります。
低地オーストリア州の限定生産地域
ヴァッハウ(DAC)
ヴァッハウ渓谷で有名なドナウ河沿いの美しい地域です。急斜面の段々畑には、主にグリューナーヴェルトリーナが生産されています。またこの地域にしかない独自の等級があり、シュタインフェーダー、フェーダーシュティール、スマラークトに設定されます。ヴァッハウワインにつきましてはこちらをご参考下さい
テルメンレギオン
パンノニア気候の影響により、赤ワインのツヴァイゲルト、ピノノワールなども生産されています。
クレムスタール(DAC)
カンプフタール(DAC)
バグラム
カルヌントゥム(DAC)
ローマ時代の重要な駐屯地であった場所。ローマ人によりオーストリアでワイン作りが拡大されました。
ヴァインフィアテル(DAC)
名前の通り、オーストリアで最も大きいワイン限定地域です。グリューナーヴェルトリーナの里であり、またリースリングも生産しています。
トライゼンタール(DAC)
ブルゲンランド州
パンノニア平原のそばにあるため温暖な気候が、フルボディーで良質な赤ワインを作り出します。国内の約半分の赤ワインがブルゲンランドで生産されていて、ツヴァイゲルトとブラウフレンキッシュが有名。5つの限定的ワイン生産地域すべてがDACに認定されてます。
ノイジードラーゼー( DAC)
秋の強い陽の光と湖から発生する霧を利用して造られる貴腐ワインが有名。
ライタベルク(DAC)
ロザリア(DAC)
ミッテルブルゲンランド(DAC)
アイゼンベルク(DAC)
ウィーン
ヴィーナーゲミシュターザッツ(DAC)
異なるブドウの品種が最低三種類以上一つのブドウ畑に植えられていて、同時期に収穫され醸造されます。少なくても一つのブドウ品種は50パーセント以上であること、少ない品種も10パーセント以下ではいけないなど、厳しい規則があります。
ウィーンのホイリゲに行くと、ゲミシュタ―ザッツを勧められます。
シュタイヤーマルク州
国内生産約1割と少ない生産量ですが、白ワインが主に生産されています。国内ではロゼワインのシルヒャーが有名です。
ズートシュタイヤーマルク(DAC)
ヴェストシュタイヤーマルク(DAC)
僅かブドウ畑が500ヘクタールしかありませんが、ブラウアーシルトバヒャーから造るフレッシュできびきびとしたロゼワインが有名です。グラーベン通り名物『シルヒャーシュトゥルム』
ブルカンランドシュタイヤーマルク(DAC)
最後にオーストリアを代表するおススメワインは下記の通りです。
低地オーストリアのグリューナーヴェルトリーナ、ヴァッハウワイン、ブルゲンランドのツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュ、ウィーンのゲミシュタ―ザッツ、シュタイヤーマルクのシルヒァー
オーストリアにお越しの際は是非!お試しくださいね。
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