オーストリアワインのブドウ品種

オーストリアワイン

レストランでお客様とご一緒させて頂いている時『オーストリアワインを試してみたいけど、何かおススメのワインを教えてください!』と質問されることがあります。せっかくですので、当地の有名なワインを試してみたいですよね。

オーストリアワインは歴史が古く、ヨーロッパでも多くの固有のぶどう品種が生産されているのが特徴で、26種類の白ワイン、14種類の赤ワインのブドウ品種がクオリティーワインの生産に公的に許可されています。本日は国内外の両方に人気のある代表的なワインのブドウ品種をいくつかご紹介したいと思います。

白ワインの代表的なブドウ品種

オーストリアは80パーセント白の辛口ワインが生産されています。EUブドウ規格法により、白ワインのブドウ品種は26種類が公的に許可されていて、その中で代表的なぶどうの品種グリューナーヴェルトリーナーは全体の総面積3分の1を占めています。その他にも試していただきたい代表的な白ワインのブドウ品種をご紹介しましょう。

グリューナーヴェルトリーナー GRÜNER VELTLINER

オーストリアワインといったらグリューナーヴェルトリーナーと言われるほど、オーストリアワインの最も重要なブドウ品種です。オーストリアワインをグラス一杯だけ飲むとしたら、私は迷わずおススメする品種です。

グリューナーヴェルトリーナはテーブルワインのように軽いワインから、味わい深いプレディカーツワインまで幅広く生産する事が出来ます。味はランクによって変わりますが、スパイシー(白コショウぽい)が特徴で、リンゴとパイナップルのような爽やかなフルーティー味と一般的に言われています。このワインは酸味があっても、余り邪魔になりませんので、日本食にも合うと言われているワインです。

リースリング RIESLING

白ワインの王様と言われるドイツに原産地を持つリースリングは、現在は世界中の寒いエリアで生産されています。オーストリアではドナウ河沿いのヴァッハウ、クレムスタール、カンプタールに栽培されています。若いワインは柑橘系の風味と活き活きとした酸味が特徴です。熟成させるとバラの香りと桃、ライチのようなエキゾチックなフルーツの風味が出てきます。

ソーヴィニヨン・ブラン SAUVIGNON BLANC 

シュタイヤーマルク州のソーヴィニヨンブランは世界的に高く評価されています。ハーブやレモン、南国のフルーティーな風味と酸味が特徴です。

ヴェルシュリースリング GWELSCHLISRING

オーストリアで二番目に生産されている品種。くせのない味ですが、酸味が強いのが特徴です。良く、スパーグリングワインとして飲まれます。この品種は多用に使用されており、スパークリングから熟成させるとハチミツのような風味の貴腐ワインまで造る事が出来ます。

ゲルバームスカテラー(イエローマスカット) GEBER MUSKATELLER

豊かなミネラル感と、マンゴ、バナナのようなエキゾチックのフルーツとバラのような香りが特徴でありながらも、ブドウの味を最も感じる事が出来るワインで爽やかな味わいです。知り合いのウィーン人宅へ夏の暑い日に行きますと、『先ずはゲルバー・ムスカテラーで乾杯してすっきりしよう!』とススメてくれます。食前酒やサラダの時におススメするワインです。

 

赤ワインの代表的なブドウ品種

オーストリアワインは白のイメージがありますが、最近では赤ワインも注目を集めており、生産量も増え、現段階で14種類の赤ワインブドウ品種が公式に許可されています。現地の方はブルゲンランド州の赤ワインを好んで飲まれています。

ツヴァイゲルト ZWEIGELT

オーストリアで最も多く生産されている赤ワインの品種。ブルゲンランド州が有名です。1922年にブラウフレンキッシュ種とサン・ローラン種で購買して開発されました。耐寒性に優れているため、オーストリアの気候に似ている北海道で栽培されている赤ワインの1つとしてツヴァイゲルトを使用していますね。

やや強めのタンニンが特徴。若いワインはイチゴやブルーベリーのようなベリー系の風味にスパイシーさを感じますが、熟成させると、ブラックチェリーやプラムのようなコクのある風味が出る。

ブラウフレンキッシュ BLAUFRÄNKISCH 

ブラウフレンキッシュの「ブラウ」はドイツ語で青という意味です。ワインが青みがかかった赤黒い色から来ています。ハプスブルク帝国で最も栽培されていた品種でも有名なブラウフレンキッシュは、しっかりとしたタンニンがあります。長期熟成すると、ヴェルヴェットのような滑らかな口当たりになり、ダークベリーやダークチョコレートのようなニュアンス、ブラックペッパーやカシスなど複雑な香りになります。

ザンクトラウエント SANKT LAUENT

ピノ・ノワールに風味が似ています。

ピノ・ノワール PINOT NOIR

オーストリアでは、ピノ・ノワールは通常ブラウブルグンダー (Blauburgunder) と呼ばれています。シトー派修道院がもたらし、12世紀にオーストリアにすでに栽培されていたようです。ラスベリーやチェリーを思わせる味わいとバラの香りを思わせる繊細なワインの味です。

メルロ MERLOT

きめ細やかなタンニンと口当たりの良いのが特徴です。赤ワインを初めて試すにはおススメと言われています。

 

初めてのオーストリアワインを飲まれる方には(お土産でも)白ワインでしたら、グリューナーヴェルトリーナ、赤ワインでしたらツヴァイゲルトがよろしいかもしれませんね。おすすめワインのブドウ品種がご参考になりましたら幸いです

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