今年はコロナの影響で残念なことにクリスマスマーケットが中止となりましたが、国教がカトリックですので、ウィーン子にとってクリスマスは、一年で最も大切な日である事は変わりありません。
12月も半ばになり、家をクリスマスのデコレーションで飾り付け、クッキーを焼き、大切な人へのプレゼント準備と大忙しです。
オーストリアでもクリスマスツリーは19世紀よりクリスマスに欠かせないアイティムとなりました。こちらでは生の木のクリスマスツリーがクリスマスの2週間前より市内のあちこちで販売されます。最初の写真は日曜日(2020年12月13日)、旧市街地グラーベン通りへ行った際にクリスマスツリーマーケットの様子を撮影したものです。
この風景を見ると、間もなくクリスマスがやってくるワクワクとした気分になりますね。
オーストリアには約120店舗設置されたクリスマスツリーマーケット(屋台)が設置され、毎年278万本のクリスマスツリーが各家庭に飾られています。そのうち110万本が低地オーストリア州産です。グラーベンで販売されているのも低地オーストリア産のものです。
お持ち帰り用に選んだ木をネットに入れてくれます。すでにネットに入った木を販売もしていますが、形を目で見て購入されてる方が多いです。中には直接林農園まで出向いて、形、大きさを吟味し、自らのこぎりで切って購入される方もいるそうです。
高さも50センチくらいの低いものから、2メートル以上あるものもあります。我が家では150センチぐらいの木を毎年購入しています。ちなみに1.7~1.8メートル級まで育てるのには約14年かかるそうです。
販売されている木はもみの木とトウヒの2種類があり、トウヒのほうがお値段が安いですが、葉っぱがパラパラと落ちてきますので、乾燥しないように注意しなくてはいけません。
飾り付けをする前はベランダか外に置いておくのがベストです。オーストリアでは12月24日に飾り付けをするのが伝統ですけど、購入された方は早くに飾り付けを済ませていると思います。
私は初めて購入した時に値段だけで決めてトウヒを購入して、葉に水分を与えず、購入した日から暖房がガンガン来ているリビングで、飾り付けをしたツリーを設置したのが悪かったようで、毎日掃除が大変でした(笑)
クリスマスツリーを購入する際は新鮮であるかどうか以下3点をチェックします。
①木を激しく振って、葉が落ちないこと(新鮮な葉は簡単に落ちません)
②樹皮をこすり落としてみると湿り気があること、
③葉を内側から外側に撫でてみる、新鮮な木の葉は落ちない。
売っている方の前で、激しく振るには抵抗がありますけど、さり気なく(笑)チェックはしています。
勿論、ここにある全てのクリスマスツリーが売れるわけではありません。その場合、細かく砕いて燃料のチップにしたり、動物園のゾウへクリスマスのごちそうとしてプレゼントされるのもあるようです。ゾウはもみの木が大好物なんですね。
シェーンブルン宮殿の前でも毎年クリスマスツリーが飾られており、使用後は宮殿の動物園に運ばれ、ゾウに与えています。
オーストリアでは1月6日までクリスマスツリーを飾る家庭が多いですが(2月まで飾る家庭もあります)その後はクリスマスツリー専用の回収所まで運んでいきます。集められた木々は肥料となったり、セントラルヒーティングの燃料として再利用されます。
クリスマスツリーはクリスマスの暖かい気持ちだけでなく、本当に身体を温めてくれるというところでしょうか。皆さんのお家でもクリスマスツリーはもう飾られましたか?
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