3月26日午後10時の時点でのオーストリアにおける新型コロナウイルス情報です。ここ数日間、コロナウィルスについてブログに挙げていなかったので、政府の新たな政策も含めてご報告します。
3月26日オーストリアにおける新型コロナウイルスの感染症例の数は6856名、新たに国内で838名の感染者、死亡者の数は国内で52名です。
以下 3月26日付在日オーストリア日本大使館のメールより抜粋
国内発生状況(州:累計確定症例数(前日比))
・チロル州 :1,623名(+230)(内死亡数: 4名)
・オーバーエーステライヒ州:1,054名(+139)(内死亡
・ニーダーエーステライヒ州: 873名(+123)(内死亡数:12名)
・ウィーン市(州) : 825名(+123)(内死亡数:14名)
・シュタイアーマルク州 : 699名(+ 72)(内死亡数:11名)
・ザルツブルク州 : 591名(+ 75)(内死亡数: 1名)
・フォアアールベルク州 : 435名(+ 28)
・ケルンテン州 : 183名(+ 22)(内死亡数: 2名)
・ブルゲンラント州 : 115名(+ 26)(内死亡数: 2名)
オーストリア国内は、現在外出制限、レストラン、カフェ、博物館は閉鎖などの厳しい措置を取っていますが、感染者の増加率は下がらず、拡散し続けている状態です。なお、2週間前は感染者が2倍になるのに、2日間かかりましたが、現在は4日間です。しかし、油断は禁物!4日ごとに2倍になり続けると、2日に2倍と変わらないそうす。政府の対策効果は、もう少し時間がかかりそうですね。
明日、オーストリア政府から、4月13日までの大規模な措置に対する、今後の見通し発表がありますが、自宅隔離状態は。。伸びるでしょうね。オーストリアのパンデミック頂点日はまだ先だと思います。その裏付けとして、次々と5月.6月のイベント、コンサートが延期しています。
5月17日開催予定だった、今年、25周年を迎える『レインボーパレード』が中止。来年は6月4日から20日まで開催
6月予定のレインボーパレード、今年は中止!
6月予定のレインボーパレード、今年は中止! リンク道路をレインボー色の衣装を身にまとい、派手な音楽をバックにトラックに乗った『セクシャル・マイノリティ』パレードです。Corona-Folgen: Wiener Regenbogenparade abgesagt | City4U – https://t.co/tdhbJYE72N https://t.co/iVjN83RIja— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) March 24, 2020
毎年、35000人の参加者、10万人の集まる女性マラソン大会中止写真引用 krone
5月18日ウィーンフィルによるシェーンブルン宮殿野外コンサートは9月18日に延期
ウィーンフィルによるシェーンブルン宮殿野外コンサートが9月18日に延期Sommernachtskonzert erst im Herbst https://t.co/CLHOnF2Ffr
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ザルツブルク音楽祭の開催も現在検討中で、5月31日までに結論を出すそうです。私も夏までに、少しは落ち着く事を願っておりますが、ワクチンが発明されない限り、時期はハッキリと言えないでしょうね。
この厳しい状況の中、クルツ首相、政府関係者の方々が毎日記者会見を開き、国民に呼びかけ、次々と援助基金政策を発表しています。
仕事は自宅可能であれば、基本、ホームオフィスですが、スーパーマーケットは例外として営業が許可されています。人手不足の中、感染のリスクを背負いながらスーパーで仕事をしている方々へが政府がDanke-Bonus(ありがとう ボーナス)を支給すると発表しました。ボーナスには税金がかかりません。こういった形で感謝の意を表するのは、励みになりますね。
また、フリーランスや9名以下の社員を持つ会社へコロナウィルス援助基金が明日3月27日より申し込み受付になります。申請の条件として、税金番号を取得している、2019年12月前に営業許可証を持っている、コロナウィルスの影響で前年の月より、売り上げが50パーセント以下になっている、など、項目に該当していれば、商工会議所へ申請をします。入金は数日後に実施されるようです。
3月27日午後5時よりフリーランスの人々へ援助金申し込み開始!申請資格の条件に当てはまる場合、申請後、数日後に振り込まれる予定。Wer bekommt wann Geld aus dem Härtefonds | https://t.co/rQ9cbmSpZj https://t.co/5RW6KkSbXq
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) March 26, 2020
日本に住んでいる方々は、この状況で考えられないと思いますが、今もなお、オーストリアはテロ防止のため、法律で『覆面禁止法』があり、公共の場でマスク着用は禁止です。もしも、マスクをかける場合は、医者の診断書が必要になります。ですが、最近はスーパーに買い出しに行くと、マスクをしている人を見かけるようになりました。
ニュースでコロナ対策で、マスクは感染防止にならない事、逆に手洗いを怠るのでその方が危険だと医師が語っていましたが、私個人的には、自覚症状のない感染者が、ウィルスを他人へうつす防御になりますし、この場合は緊急事態として許可して欲しいです(すでに黙認している気もしますが。。)
オーストリアは法律上テロ防止のため『覆面禁止法』で、外出先でのマスク着用禁止ですが、ちらほら見かけるようになりました。自覚症状がなく感染に気が付いていない人が、他人へうつす防御になると思う。Was Mundschutz wirklich bringt https://t.co/Yh8UQtM888
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最後に
ウィーン旧市街のグラーベン通りにあるペスト記念碑の足元に、沢山のろうそくや子供たちが書いた『コロナウィルスの感染終焉』願う手紙が添えられている記事がありました。
グラーベン通りにあるペスト記念碑。沢山の蝋燭が添えられてらいる。ツアーで説明する、当時の出来事が、今、間近に起こっているんだ。CoV: Kerzen und Gebete bei Pestsäule https://t.co/NzCJuxlkJb
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) March 25, 2020
このペスト記念碑は、1679年、ウィーンで猛威を振るったペスト終焉後に、当時のハプスブルク家の皇帝レオポルド一世(マリア・テレージアの祖父)により建築されたものです。約10万人のウィーン人の命を奪ったペストは21メートルの高さがあり、記念碑の中央には、皇帝が神の前で王冠を脱ぎ、跪いて神への感謝をしている像が見られます
何度、このペスト記念碑の前で、当時のいきさつをガイディングしたのだろう。。今、正しく当時のような状況で、ウィーンに住んでいる人たちが(死者は圧倒的に少ないですが)、終焉を願っているのだと思うと、胸が締め付けられます。次回はいつ、ペスト記念碑の前でガイディング出来るかな。その時は、私も感謝のろうそくを捧げたいと思います。
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