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オーストリアにおけるロックダウンは『効果』の兆しが見えるのか?

 

新しい感染者が回復した人よりも減少!オーストリアにおけるコロナ情報(4月5日付)

4月5日15時の時点で,オーストリアにおける新型コロナウィルス感染症例者感染症例者11,907名、死亡数204名,治癒数2,998名です。少しずつですが、毎日の感染の増加率が減少し,オーストリアでは初めて、コロナウイルスの新しい感染者が回復した人よりも減少しました。

ロックダウンが効果を表しているのか、今回はロックダウン前後の経過を振り返ってみたいと思います。

オーストリアでのコロナウィルス感染者確認からロックダウンの経過

下記の経過は、在オーストリア日本国大使館から日々のメールをもとにまとめさせていただきました。

p1_prognose225インスブルックでオーストリア初コロナウィルス感染症例者2名確認(2名ともイタリア人) イタリア ロンバルディア州とヴェネト州の各市町村及び韓国の大邱(テグ)広域市及び慶尚北道への渡航禁止、避難勧告

 

227感染者数計3ウィーンでコロナウィルス感染者1名確認 イランコム市への渡航禁止、避難勧告

 

228日 感染者数計6ウィーン市内でイタリア・ロンバルディア州での休暇から帰国した家族4人のうち3人が感染確認

 

31日夜から32ウィーン市内でウイルス感染確認。感染者1名と接触のあったウィーン・インターナショナル・スクールの教職員17名が自宅隔離となり,同校は2日と3日の2日間臨時休校。

 

33日 感染者数計24ウィーン際空港において,イランと韓からの直行便で到着する乗客に対して,中際航空が中本土便の運航を休止して以降実施していなかった体温検査を再開。連絡先等の情報を記載するカードの配布を開始。

 

36感染者数計6名6日夜,クルツ首相,アンショーバー保険省大臣らは記者会見にて新型コロナウイルスに係る下記の新たな対策を発表。
オーストリアからイラン,韓,イタリア・ボローニャ及びミラノへの直行便の運航を停止。対イタリア境でオーストリアへの入者への健康テストを実施する。中の一部地域,韓及びイランに滞歴のある外人には,,到着時にコロナウイルスに感染していない診断提示。

 

38感染者数計102オーストリア連邦鉄道はミラノ,ヴェネチア行きの夜行列車の運行停止。ヴェネト州,ロンバルディア州へ運行する列車への車掌及びケータリング業者の搭乗の中止を継続を発表。クラーゲンフルト/フィラッハ発ヴェネチア行のInterCityバスの運行を停止。10日(火)より,イタリア・南チロル州からチロル州への入者に対し,健康テスト(検温他一般的な質問)が実施。

 

310日 感染者数計182クルツ連邦首相はアンショーバー保健相らと記者会見以下の措置を発表。伊から人の入停止(物の移動は引き続き継続)。空と鉄道の旅客便は止める。境では全ての車両がストップされてチェックを受ける。大学・単科大学の授業を停止。ビジネスについてはできるだけオンライン形式,テレワークに移行。4月末まで500名を超える屋外行事及び100名を超える屋内行事はキャンセル

 

311日 感染者数計246名 死亡者計数1ウィーンにて初めて感染による死亡者1名確認。3月16日から,高校生(15歳以上)については休校し,中学生(14歳)以下については18日から授業は行われず,自宅待機又は学校のケア。幼稚園児童も,可能であれば自宅に留まる。措置はイースターまで適用。高齢者をコロナウィルスから護るため,祖父母が子供を預からない事。国立オペラ座、全ての国立博物館なども閉鎖。

 

313日 感染者数計504名 死亡者数計116日(月)から,生活必需品店(食料品店,薬局,ドラッグストア,郵便局,銀行の他,タバコスタンド,ガソリンスタンドや動物飼料店、医療製品・医薬品や,保安・緊急時用品,整備機材を扱う業者も対象外)以外の店舗を閉店。公共交通機関は従来通り運行。企業に対し,従業員にできるだけテレワークを可能とするよう要請。16日からレストラン,バー及びカフェの営業を15時まで、デリバリーのみは対象外

フランス,スイス及びスペインとのフライトを停止し,現対イタリア境で行っている境検査を対スイス及び対リヒテンシュタイン境においても実施する。

 

315日 感染者数860名 死亡者数計1クルツ首相が新たなコロナウィルス対策措置を発表。16日(月)から集会を禁止。(子供の)遊技場,運動場を閉鎖外出は原則として(1)先延ばしできない職務への従事のため,(2)生活必需品等の調達のため,(3)他の市民の援助のために限定され,必要があり外出する際は,1人か,あるいは同居人とのみで行う必要がある。取り締まりのため警察が巡回し,集会禁止に違反した場合罰金が科される。レストランを17日(火)から完全に閉鎖。(15時までの営業もなし),オランダ,ロシア及びウクライナからのフライトの停止。

 

318日 感染者数計1646名 死亡者数計4シェンゲン域外からの空路でのオーストリアへの入を規制する。尚、オーストリア国籍及び滞在許可証Dビザを所有する外人は入後,14日間の自主的な自宅隔離に承諾する書類に署名すること。該当しない非EU、シェンゲン域外からの空路での入は拒否(外交団,際機関職員とその家族,人道支援・介護・保健に携わる者,トランジットの乗客,貨物輸送人員は除く)。

新型コロナウィルスの経済危機基金を当初の予定40億ユーロの援助金を大きく引き上げ、380億ユーロと発表

 

320感染者数計2,388名 死亡者数計620日(金),クルツ首相は記者会見を開き,現実施されている外出規制措置を4月13日まで延長する旨を発表。

 

323感染者数計3,924名 死亡者数計2123日,オーストリア外務省から各大使に対し,無査証で当に滞をしている外人への出国要請

 

327感染者数計7,399名 死亡者数計58アンショーバー保健相が会見にて、感染者数の増加に合わせて,病院の受入能力を増やしている。目下,病院のベット数は十分にあると発表。感染者数の増加率は20%を下回り,外出・開店規制の効果が表れ始めていると言えるが,より明確に判断するにはこの週末の動きを見る必要がある。
オーストリア・ポストでの日本向け郵便(手紙,小包)の受け付けが27日から停止

 

3月30日 感染者数9,377名 死亡数108クルツ首相及び関係閣僚は記者会見で、現時点での中間報告及び同措置の強化を発表。専門家の報告書によれば,「基本再生産数」(一人から他人に感染する人数)が1.7である現状が続くことを想定した場合,オーストリアの医療システム,とりわけ集中治療体制は4月中旬に崩壊する。このため,この人数を1未満に抑制し,中期的に0に近づけていかなければならない。

ペンションなどの宿泊施設での観光客に対する営業は停止。警察による取り締まりを強化し、違反者を厳しく摘発する。人々が接触するところでのマスク着用を促進する。4月1日から,スーパーマーケットに入店するためにマスクの着用を義務付ける。マスクを着用していても,人と人の間で最低1メートルの距離は保つ。

 

331日 感染者数9974名 死亡者数計128ファスマン教育相は記者会見にて、4月中に再開することは現実的ではないとの見方。また,大学については最低履修期間の延長を検討中。

 

41日 感染者数10,482   死亡者数146スーパーマーケット及びドラッグストアー店内はマスクを着用する。顧客がマスクを持参していない場合,可能になり次第、無料で配布する。店舗入口にプッシュ式消毒液を備える。買い物カートの接触部分は使用後に毎回消毒する。レジはアクリル製のガラスで保護する。レジで人と人の1メートル間隔を保つために床に表示。同間隔維持のために同時に入店可能な顧客の人数を制限する。従業員は顧客に非接触決済を推奨する。面積が400平米未満の店舗には以上の本指針は適用しない。迅速に遅くとも4月6日までに実施

 

43日 感染者数11383名 死亡数168同世帯ではない5人より多数の者が参加する屋内集会を禁止。葬儀は近親者内10人,結婚式は5人の参加者を限度に実施することが許される。

違反者に対して、最高1,450ユーロの罰金または罰金を支払わない場合に最高4週間の自由刑を科すことが可能。

薬局や食料品店等以外の商店への立ち入り禁止の例外としてのテイクアウト注文の許可(13日まで)
飲食店において,その場で飲食せず,他人と1メートル以上の距離を維持できる限り,注文した食品の持ち帰りを許可。ホテル等への宿泊客の立ち入り禁止(24日まで)

 

なぜ、オーストリア国民はロックダウンを受け入れたか?

1)3月14日朝、クルツ首相らが記者会見を行い、コロナ危機の経済救助として、40億ユーロの予算を発表。18日には、当初の予定40億ユーロの援助金を大きく引き上げ、380億ユーロと発表しました。自営業の人々のための救済基金は申請した人達の75パーセント以上が既に現金を受け取っています!

2)毎日、クルツ首相、関係官僚が記者会見を開き、新しい対策措置の発表や呼びかけを行っている。また、何度かされたファンデアベレン大統領の国民へ呼びかけるスピーチ『いつかこの2020年が過去になる日がきっとやってきます』は、国民へ連帯感をもたらし安心感を与える。


3) イタリアが隣国のため、早い段階で、感染者の多い国からの入国禁止をし、310日感染者182名に増大した時(まだ死者が出る前から)大学・単科大学の授業を停止し、500名を超える屋外行事及び100名を超える屋内行事はキャンセルするなど、早期にコロナウィルス感染拡大阻止の対策を次々と発表した。

4)ウィーン市はロックダウン前にメッセ会場に880のベットを入れ、軽症、無症状のコロナウィルス患者のための場を提供。家族、同居人などが一緒のため、自宅隔離が不可能な人が利用できる。また、ホテルインターコンチネンタルも、コロナウィルス患者のための場所を提供。双方とも、今のところほとんど未使用。

写真引用krone

5)新しい試みとして、4/1~4/3の間、オーストリア政府はコロナウィルス『隠れ感染者』調査のため、ランダムで選んだ国内2000名の検査を実施しています(無料で検査は赤十字の職員が行う) 市内の感染率を知ることは今後の政策に重要ですので、一度だけでなく、今後も抜き打ちに続けて行ってほしいと思います。

コロナウィルス検査と並行して、抗体保持者をロックダウンから優先的に解放するために、ドイツの研究者らが「免疫証明書」発行を提案しているように、オーストリアでも抗体検査を積極的に行い、コロナ免疫証明書を検討して欲しいです。特に医療機関関係者、福祉の方々は検査を早急に実施することが重要だと思います。

最近の国会で、野党が外出制限、救済基金、レストラン、お店の開店を巡って政策緩和を求める声を上げています。連邦の庭園は現在閉鎖中ですが、それは『非人道的』であり、小さい公園は解禁し、大きな公園を閉鎖するのはおかしい!と言っております

感染者数が少々緩和されてただけでいきなりのロックダウン解除は意味がないと思うのです。やっと次のステージへきたのですから。政府も一歩一歩緩和する方針のようですが、ロックダウンの効果の兆しが見えたかどうかは、もう少し数字を見てから判断します。

日本でも、ロックダウンを検討されているようですが、海外から日本を見ていると、話し合いばかりで、とても心配になります。考えている暇に時間を使わず、必要な地域には、実施をすぐに行った方が賢明だと思うのです。そのためには、国民への経済救済対策は大切だと思います。

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