4月6日、記者会見にてクルツ首相は,オーストリアが欧州諸外国より、早くに感染
下のグラフはオーストリアにおける4月3日から4月6日までPRC検査の結果。青テストを受けた数。赤感染者数
緩和が実施されると、ヨーロッパ最初の対策措置を緩和する国であり、世界中からこの緩和が注目されています。
4/6クルツ首相会見。現在実施中の外出制限は、4月末まで続行するが、4月14日より400㎡以下の店舗、ガーデンショップは再開する方向。イベント等は6月末までなし、学校は5月中旬まで休校の予定。もう少し様子を見ても良いと思うのですが。。。 | https://t.co/rQ9cbmSpZj https://t.co/eZ5MeGln9C
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段階的規制緩和は下記の内容
・現在実施中の外出制限は、4月末まで続行。イースター休暇は一緒に住んでいる家族又は同居人とのみ過ごす事。
・400㎡以下のショップ、園芸用品店などは4月14日から開店可能、全ての店舗、ショッピング・センター、美容院等は5月1日から、ホテル、レストラン、カフェ等は5月中旬から再開予定。 従業員及び顧客はマスク着用。店内人数の制限もする。
・学校は早くとも5月中旬にまでは休校(マトゥーラ試験実施される)。イベント等は6月末まで閉鎖。夏以降の規制は4月末には発表。
・イースター後に、連保庭園(シェーンブルン、ベルべデーレなど)再開園予定。
・今後、公共交通機関の中でのマスク着用義務、職場でのマスク着用は、各企業の判断に委ねる。
下のグラフは、2月25日から4月5日PRC検査の結果と経緯。赤PRC検査ポジティブ数 黄色症状があった人数 青完治者数 黒死者数
下のグラフは3月25日から4月5日まで ピンク入院者数 青集中治療室にいる人数
今までオーストリアは欧州各国と同様、外出制限・人との距離を置く(最低1メートル以上)・イベント禁止・休校措置・ロックダウンだったが、段階的な対策措置緩和は、スエーデンのように『社会常識のある大人の対応』を国民に委ねることになります。
勿論、スエーデンでは体調の悪い人、70歳以上の人は外出を控え、手を石鹸でぬるま湯で洗い、50人以上の集会禁止、旅行の制限、ホームワーク、人ごみを避ける事などは奨励していますが、法的に罰せられるわけではありません。全ての国民一人一人が自覚をが持っている事を、国が信頼していますし、実際、行動に表れてます。
※4月1日にスウェーデンでのコロナウィルス感染者が約5000名に達し、死亡者239名になってから、介護施設訪問禁止など、新たな措置の発表はされていますが、ロックダウンではありません。
スエーデンの場合は、ワクチン開発まで免疫を持った国民が矢面に立って、ゆっくり感染免疫の人達で集団免疫を作っていこうという方針です。オーストリアも措置を緩和する事で、束縛から解放され、経済も回り始めますので、一石二鳥です。しかし、ここに落とし穴があります。
それは、
新型コロナウィルス感染を拡大する可能性、感染経路の第2波に進展する可能性がある事です。マスク着用し、距離を置く事など、今まで通りですが、ウィルスという目に見えない敵と戦うわけですから、人と触れる機会が多くなると自宅待機より感染率は当然高くなりますし、感染者はまた増えるでしょう。
オーストリアは救済基金をいち早く必要な人に配った敏速さ、毎日1時間以上にわたる首相の経緯、早期対策措置の発表して、ここまで感染拡大抑えた事で、政府に対して信頼感を持っている国民が多いです。
私も毎日、記者会見を観て、クルツ首相、コーグラー副首相、アンショーバー保健相、ビューメル財務大臣には、本当に国を思って一生懸命仕事をして下さっている事が伝わってきて、敬意を持っています。
4月6日の記者会見は、今のような感染者を抑える事メインではなく、前向きな普通の生活へ戻すための、第一歩の記念すべき日でした。それでもここオーストリア国内は、規制があるほうが大人の対応を出来る人が多いと、私は見解してます(ごめんなさいね)
それに、スエーデンは未だ結果を出したわけではありません。あくまでも現代段階は経過です。きっと、もっと感染者が増えたら、ロックダウンしざるを得なくなります。
オーストリア国民、在住の人々が、スエーデン人のように、自覚を持って、警察にとがめられなくても、感染者が2ケタになるまでは、これまでと同じように、他人との距離を置く事、不必要な外出を出来るだけ避ける事を徹底してヨーロッパ諸国の見本になるといいのですが。
こういったウィルスとの戦いは、結果がすべてです。未来の予測は誰にも出来ませんから、数値に表れ、収束近くなって初めて、政府が実施してきたコロナ対策措置を信頼できるのではないでしょうか。昨日の段階でオーストリアでは、感染者数12,280名、2880名検査した結果、299名も新感染者がいるのです。
本当は、もう少し、数値で結果が出るまで対策措置緩和を発表しなければよかったのに。せめてイースターまで待ってほしかったです。(野党が色々いちゃもんを付け始めてますから、諸事情もあるでしょうけど)一度与えたアメを国民から取り上げる方が、もっと難しいです。
また、(しつこいですけど)新しい試みとして、4/1~4/3の間、オーストリア政府はコロナウィルス『隠れ感染者』調査のため、ランダムで選んだ国内2000名の検査を実施しました。(無料で検査は赤十字の職員が行う) 市内の感染率を知ることは今後の政策に重要ですので、一度だけでなく、今後も抜き打ちに続けて行ってほしいと思います。
更に、コロナウィルス検査と並行して、オーストリアでも抗体検査を積極的に行い、コロナ免疫証明書を検討して欲しいです。特に医療機関関係者、福祉の方々は検査を早急に実施することが重要だと思います。
抗体の持っている人は、どんどん買い物やカフェ、レストランに出かけて経済回復協力をしてください(笑)。決して頭ごなしに、本日の対策措置緩和を否定しているのではないですよ。発表の時期がまだ、早いのでは?という私の見解でした。
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