ウィーンは暖かい陽気になったかと思えば、週末はまた温度が下がるようで、天気が不安定な今日この頃ですが、春の訪れを象徴する、地面には可愛らしい野花があちこち咲き始めました。ベルべデーレ宮殿上宮にも可愛らしいお花が植えられました。
毎日世界中で報道されている、新型コロナウイルスニュースに怒りすら覚えていますが、日本の皆様には出来るだけ現地から、コロナに関する最新情報を発信する所存のため、本日もこの話題とさせて頂きます。
オーストリア全土における新型コロナウィルス感染者数は、3月5日夜22時の段階で43人!少しずつ全土に感染者数が増加しています。そのためか、ウィーン人の人々も徐々に神経質になってきているようです。
但し、72歳弁護士さんはまだ、重症のようですが、インスブルックで感染が発覚したお二人はすでに退院され、自宅隔離状態です。感染者の方は殆ど軽症だそうです。感染者の人数も大切ですが、その方々の症状や経過を報道してくれる点は安心できます。
ウィーンの街の込み具合はと言いますと、中国、イタリア、イラン、韓国からの入国制限をしているため、観光地は込み合っていません。空いているといった表現の方が正しいです。日本人観光客の制限は今のところありませんので、キャンセルがあるものの、アジアからの観光グループで日本人が一番多くウィーンに訪れていると感じます。
私は今までなら込み合っていた観光地を、ゆっくりとご案内しながら、ツアーを堪能していただくようにしています
電車やバスなど公共機関も以前より空いています。これは、少しでも体調不良や風邪の症状があったら、会社や大学を休んで自宅で休養するように国が指示をしている影響です。
ここでまたマスク着用についてお話をさせてください!
私はこちらでも、ツイッターでもオーストリアは「覆面禁止法」の法律によりマスク着用禁止です!健康上の理由でマスクを着用する際は医師の診断書が必要になります。マスクをして市内を歩いていますと、警察に呼び止められる可能性がありますのでご注意ください。咳やくしゃみが出そうになったら、うでを曲げて口を覆って下さいね!
とお伝えしております。
先日、お客様の中で、旅行会社や添乗員さんからマスク着用の件について注意があるにもかかわらず、ホテルでミートするとマスクをかけている方がいらっしゃいました。私は気分を害されないように外して頂きましたが、ホテル内だけですよとの返答でした。ホテル内でもダメなんです!
新型コロナウィルスの収束してもマスク着用はしないようお願い致しますね。今回の新コロナウィルスの影響で、オーストリア厚生省から新聞やメディアを通してマスク着用について何度も
使い捨てのフェイスマスクは、空気中を伝染するウイルスや細菌に対する効果的な保護ではありません。しかし、くしゃみや咳の「飛沫」を介してウイルスが広がるリスクを減らすのに役立ちますと言っています。
つまり、マスクをかけていると、私はなんらかの病気です!と宣伝しているのと同じなのです。
こちらの時間の夜中、お隣の国ハンガリーのブタペストで起こった残念なニュースがNHKより入ってきました。
ハンガリー政府は5日夜、日本人の団体観光客15人が新型コロナウイルスに感染した疑いで首都ブダペストの中心部にある広場から市内の病院に搬送されたと発表しました。https://t.co/prQ8dt13q7
— NHK国際部 (@nhk_kokusai) March 5, 2020
グループの何名かが咳をしていたため、疑いが持たれたようです。詳細が分かりませんので(オーストリアではまだ報道されていません。。)情報が入り次第、ご紹介したいと思います。
オーストリアでは、現在の所小中学校、高校、大学の休校は基本的に実地されていません。(3月2日にインターナショナルスクールが外部指導者2名が新型コロナウィルスに感染したため、インターナショナルスクールを2日間休校にしたのみです)。
また、本日からイスラエルの住居許可証を持っている人たち以外はオーストリアからの入国が禁止となりました。
オーストリア政府は全力を挙げ、様々なパンデミック現象防御対策を行っています。ヴィーナー リー二エ(地下鉄、トラム、バス公共機関)は今まで開けるはボタンや取っ手を引っ張っていたシステムを変えて、到着した駅で自動に悪用に車両を改良(ただし、新しいモデルのみ)することになりました。手すりよりも金属の部分から菌が移りやすいそうです。
オーストリアでは、感染を防ぐため自分で出来る事の他、新型コロナウィルスの検査の仕方を映像で紹介したり、ウィーンで新型コロナウィルスに感染した旅行者のためのケアーセンターを設立しました。
感染の疑いがある方のためにホットライン、相談電話も設けています。
健康ホットライン:1450
オーストリア健康&栄養管理局AGESのコロナウイルス情報ホットライン:0800 555 621
今は人と人が争ったり、報道が不安を煽るよりも、機関と世界の人々、その国の政府、国民が一丸となって、この時期を乗り越えて、収束に向かっていく方が大切だと思います。頑張りましょう!
最後にウィーンの日本大使館(3月5日付)からの情報を下記に添付しておきます。
◯5日(木),新たにオーストリア国内で12名(ウィーン市1名,ニーダーエーステライヒ州7名,チロル州1名,ザルツブルク州1名,フォアアールベルク州1名,ケルンテン州1名)の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました(累計確定症例数は41名)。
オーストリアにお住まいの皆様及び
たびレジ登録者の皆様へ
1(1)5日,ウィーン市当局の発表によると,ウィーンで新たに男性1名のウイルス感染が確認されました。この男性はイラン滞在歴があるとのことです。
(2)5日,ニーダーエーステライヒ州保健当局の発表によると,コールノイブルク(Korneuburg)で新たに7名のウイルス感染が確認され,自宅隔離となりました。全員が同地区の感染者と接触があったとのことです。
(3)5日,チロル州保健当局の発表によると,ノルウェーからの男子学生(22才)のウイルス感染が確認されました。この学生は2月にイタリア・ボローニャ及びミラノに滞在していたとのことです。
また,オーストリアで最初の確定症例となったイタリア人2名は,10日間の入院隔離中の2回のウイルス検査がいずれも陰性で,数日前から発熱も症状もなくなり,他人への感染の危険は無いとされ,5日に退院しました。
(4)ザルツブルク州保健当局の発表によると,新たに男性1名(61才)のウイルス感染が確認されました。
(5)フォアアールベルク州保健当局の発表によると,同州で最初となる男性1名のウイルス感染が確認されました。この若い男性(メラウ(Mellau)居住)は,ウィーンで感染した模様で,Hohenems病院に隔離入院となりました。
(6)ケルンテン州保健当局の発表によると,同州で最初となる女性1名のウイルス感染が確認され,軽症であったため自宅隔離となりました。この女性(28才,フェルカーマルクト(Voelkermarkt)居住)は,先月末にウィーンに滞在し,イタリア帰りの感染者と接触があった模様です。
墺連邦保健省によれば,これでオーストリアにおける確定症例は41名となります。
2 新型コロナウイルスは風邪と同様にせきやくしゃみなどの飛沫で感染するとされていますので,手洗い,人混みを避ける等の基本的な感染症対策に努めてください。
ただし,当国では覆面禁止法によりマスクの着用が禁止されており,新型コロナウイルス感染予防のためのマスク着用について新聞社から見解を問われた当国内務省は,健康上の理由によりマスクを着用する場合には原則として医師の診断書が必要である旨回答しておりますので,ご注意ください。
なお,オーストリア保健・栄養安全機関(AGES)は,新型コロナウイルスへの感染の疑いがない人については通常の石鹸で十分であると強調し,消毒液は医療目的で消毒が必要な人・機関により使用されるべきであるとしています。
参考:コロナウイルス感染予防措置
・定期的に,約30秒間石鹸で手洗いをする
・顔(特に口,目,鼻)を指で触らない
・握手と抱擁を避ける
・鼻をかむ際,咳をする際は使い捨てティッシュに行うか,腕で口・鼻を覆って行う。ハンカチを使う場合は使用した後で捨てる。
3 また,5日,アンショーバー保健相はオーストリアにおいて新型コロナウイルスへの感染が確認された37人(当館注:5日午前8時現在の確定症例数)に対し,現在12万9,000人が季節性インフルエンザ及びその他のウイルス感染症に罹患している旨述べました。季節性インフルエンザは前年に比して「強力な波」となっているものの,すでに消退期に入っているとのことです。ウイルス学者のレードルベルガー=フリッツ氏によれば,オーストリアにおいて現在までに計24万5,000人が今季のインフルエンザに罹患したとのことです。
新型コロナウイルスだけでなく,季節性インフルエンザの予防にも努めてください。
【参考】
■ オーストリア保健省
〇新型コロナウイルス情報(独語)
〇新型コロナウイルス・ホットライン(独語・英語)
Infoline Coronavirus: 0800 555 621 (月-金,9:00-17:00)
ウェブサイト:https://www.ages.at/themen/krankheitserreger/coronavirus/
■ 日本厚生労働省
〇新型コロナウイルス関連情報
○新型コロナウイルスに関するQ&A
■ 世界保健機関(WHO)
○ウェブサイト:https://www.who.int/health-topics/coronavirus
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