3月16日、オーストリア国内で事実上ロックダウンとなった約1か月後の4月14日、コロナ対策措置規制緩和が徐々に実施する方針を政府が決定しました。
始めに、4月14日から、ホームセンター、連邦公園などの再オープン、公共機関の自由使用などが許可となりました。
オーストリアで14日、数千店が待望の営業再開。#新型コロナウイルス の感染拡大を抑えるため休業していた。 pic.twitter.com/wrhD0VvZcU
— ロイター (@ReutersJapan) April 15, 2020
また、明日より第2回ランダムな検査による『サイレント患者』の調査が始まります。
今回は、厳重な規制後、第一日目4月15日の(場合によっては、ロックダウン再開を臨機応変に検討)オーストリアにおけるコロナ情報と規制緩和で解放された事実例をご紹介したいと思います。
もくじ
4月15日オーストリアにおける新型コロナウイルス情報
4月15日15時現在,オースト
下のグラフは3月1日から4月12日までの期間、オーストリアにおけるトータルのコロナウィルス感染者をグラフにしたものです。グレー 死亡者 青 治癒者 黄色 症状がある人 ピンク 入院患者数 薄い青 集中治療室数
トータルな感染者数の数は日々増えているものの、3月16日のロックダウンから、新感染者数が減少、治癒者数が増えているのが分かります。
下のは感染者数(赤)、症状のある人(黄色)、治癒者(青)、死亡者(グレー)の数を折れ線グラフで表したものです。
下の折れ線グラフは、治療を受けている人と集中治療室での治療を受けている人です。
なお、現在でも集中治療室は半分以上確保されており、ロックダウンの効果が毎日少しずづ、回復の方向へと向かっていることが分かります
下の表は感染者一人に対して、何名感染する可能性があるかを表したグラフです。
これらの結果から、政府は経済復興も踏まえて、4月14日より、コロナ対策措置緩和を段階を踏まえ、実施する事となりました。これまでに発表されている対策をご案内します。(私はPCR検査、抗体検査をもって積極的に行う方が先ではないかと思うのですが。。)
第二回ランダムなPCR検査を明日より実施
第一回目の検査は4月1日~9日の期間にランダムで選んだ国内1544名の検査を実施しました。
ランダムなコロナウィルス検査1544名を実施した『サイレント感染者』の結果
結果は全体のおよそ0.3%(5名)が陽性判定、オーストリアの人口890万人から想定して、実際の国内における感染者(サイレント感染者)は28500名であると推定しました。
今回は2800名を明日より4月末までの期間調査します。実際に検査は4月21日~4月25日の間に行われます。
前回と異なるのは、
・16歳以上の2800名が検査の対象として選ばれる
・中央住民登録より被験者を選出する(前回は電話帳から選出)
・検査に選ばれた人は手紙を受け取る。検査承諾した人はさまざまな質問にも答える
・オーストリア統計局が赤十字とウィーン医学大学の協力のもとで調査を行う。
・検査を受けたすべての人々に結果を知らせる(前回は感染者のみ)
第二回目「サイレント感染者」調査の為、ランダムで選んだ国内2800名の検査を明日より4月末まで実施する。検査の対象者は16歳以上。コロナ対策措置緩和も影響も反映するはず。オーストリア政府の行動力に敬意を表します。
– https://t.co/98Aomqe7LD https://t.co/ErvzcBOFjL— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 15, 2020
今回の検査では、コロナ対策措置緩和も影響も反映するはずです。オーストリア政府の敏速な意味のある行動に細大の敬意を表します。
オーストリアでは4月14日より一部の店舗が再開店!
4月14日から一部の店舗(400㎡以下)、ガーデンショップ、ホームセンターが再オープンしました。ホームセンターには、マスクを着用した人々が長蛇の列を作るほど、混雑しました。私の知人も電話でお庭やベランダにお花を植えたいと話していたので、予想通りでした。
s4月14日より、一部の店舗が再開店!ホームセンターには、マスク着用した顧客が長蛇の列を作るほど混雑した。。😢自宅での生活を充実させたい気持ちは理解出来ますが、人が集まりすぎると、第2波が襲ってきそうで不安になる。 https://t.co/rQ9cbna0QR https://t.co/WN3KanSyhv
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 14, 2020
この前実施されたランダムな検査の結果、感染者が人口に対して予想よりかなり少ないため(ロックダウンの効果もありますが)、油断をすると、第2波が起こる可能性も十分にあると私は解釈しているのです。
いかに自宅での生活を楽しむかと、工夫されているのは理解できるのですが、初日から混雑しては意味がないのでは?と不安です。
公共機関の利用制限がなくなる
今までは、厳しい外出制限でしたので、移動する必要性がない人々は、基本公共機関を使用することがありませんでした。連邦公園、一部店舗の再オープンに伴い、この規制緩和により、目的地まで公共機関を使用して移動可能になったわけです。
公共機関の利用が自由になりました。
これで、近所以外の目的地、買い物や散歩にも利用出来るのですが、すっかり車移動に慣れてしまった💦Nutzung für Freizeitfahrten wieder erlaubt https://t.co/n6WVyQZE7b— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 15, 2020
連邦公園(シェーンブルン、べルべデーレなど)が再び市民に開放される
与党、野党で揉めていた市民へ連邦公園解放の件が解決しました。出入口ではコントロールがあります。
連邦庭園(シェーンブルン宮殿、ベルべデーレ宮殿、フォルクス庭園、ブルク庭園、アウガルテン)も本日より再開。出入口でコントロール有。寒さのせいか、思ったより訪問客が少なかったようです。散歩に行きたいけど、まだ我慢する予定。| https://t.co/rQ9cbmSpZj https://t.co/TOErA6pXKK
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 14, 2020
初日は気温が低かったせいか、予想より少ない訪問者でしたが、これから増えるでしょうね。私はまだ、様子を見ようと思います(シェーンブルンやベルべデーレ、王宮の庭園などはお客様をご案内する仕事場でもあり、愛着もあって、行きたいのは山々ですよ)
来週月曜日よりプロによる一部スポーツが規制緩和
来週月曜日より、テニス、ゴルフ、乗馬などプロによる一部の野外スポーツが規制緩和される事になりました。しかし、安全のために規制の中でのプレーとなります。観客無しの試合も許可される予定です。選手もPCR検査を受けるなど色々な条件の元でプレーする事が出来ます。
尚、アマチュアの人々(趣味)スポーツは5月1日より可能になります。屋内スポーツはプロ、アマチュアまだ開催目処が立っていません。野外プールも当分の間難しいようです。
来週月曜日より、プロによる一部野外スポーツが規制緩和される。これにより練習可能。選手はPCR検査を受ける事、試合の際は観客はなし。趣味での一部野外スポーツは5月1日より再開される。Lockerungen für Top- wie Hobbysportler https://t.co/yhWkJ4W8RQ
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 16, 2020
マクドナルド『ドライブスルー』と『マックデリバリー』が再開
オーストリアにある70店舗のマクドナルド『ドライブスルー』と『マックドライブ』が来月曜日より再オープンします。メニューはクラッシックなものとデザートのみで、スペシャルメニューは販売しません。
営業時間は朝11時から夜8時まで。
マクドナルドの従業員約1万人がKURZARBEITを申告しましたが、解雇を避け、コロナウィルス危機収束後すぐに通常通りの再開するための得策です。
このマクドナルド再開店のニュースに喜ぶ人たちも多いのではないでしょうか。
来月曜日よりマクドナルドのマックドライブとマックデリバリーが再オープン。
毎日、3度工夫してご飯支度しているのに、マックが食べられると、子供がよろこんでます。| https://t.co/rQ9cbmSpZj https://t.co/aBhDwzfSPT— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) April 15, 2020
一歩、一歩規制緩和を試みるオーストリアですが、その一方でランダム検査を取り入れるなど、慎重に行っていることが伺えます。この緩和政策が今行うのが適切かどうかは、引き続きPCR検査と次回のランダム検査で明らかになることでしょう。
私自身は、第2回目のランダム検査の結果を見てから、公共機関など、規制緩和を受け入れたいと考えています。
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