オーストリアにおける新型コロナウイルス情報(3月15日付)

オーストリア新型コロナウイルス情報2020

写真引用 krone.at

3月15日現時点でのオーストリアにおける新型コロナウイルス情報です。

3月15日オーストリアにおける新型コロナウイルスの感染症例の数は増え続けており、688名、7467件の検査が実地されました。新たにケルンテン州ハイリゲンブルートも隔離地域になりました。

※ハイリゲンブルートはオーストリアで一番高い山、グロスグロックナーが見える、小さな教会を中心に壮大なアルプスの自然に囲まれた町。私が初めてのスルー(泊りがけのツアー)でご案内した町でもあり、思い入れがある町です。

3月14日の朝、新たにクルツ首相が記者会見を行い、コロナ危機の経済救助として、40億ユーロの予算案を発表しました。労働者は失業することなく、短時間労働にすることで仕事を確保、中小企業のクレジット保証、税金削減などが目的です。


この敏速な対応と、国を経済危機から守ろうとするクルツ首相をはじめ、トップの方々は頼りがいがあります。

クルツ首相は3月14日の夜ORFテレビにも出演し、もっと、国民一人一人がコロナウィルス拡大阻止の必要性に危機感を持ち、『自宅待機』するように国民に強く呼びかけました。

オーストリアは第二次世界大戦後の危機に直面しており、イタリアが一日100名もの人が亡くなっている事を例に挙げています。

社会とのコンタクトを制限して、ウィルスの拡大をゆっくりにし、爆発的なウィルス感染を防御することで、医療不足を回避しなければいけない、仮に、イタリアのような医療機関の不足に陥った時、待ち受けているものは『苦悩と死』、国民全員が一致団結すれば、イースター後には経済的、社会的に復活の方向へいけると強く訴えました。

下記の表はウィーン工科大学専門家による『国民の60-70パーセントが感染』したとして社会とのコンタクトを制限した場合とそうでない場合の表です。

赤    社会とのコンタクトを制限しなかった場合
オレンジ 社会とのコンタクトを10パーセント制限した場合
緑    社会とのコンタクトを25パーセント制限した場合

コロナウイルスと限られた社会的接触の歴史の図

画像引用 orf.at

赤のラインのように一度に感染してしまうと、イタリアと同じ状況になる。オーストリアはイタリアよりも早く行動しているため、統計の緑ラインのように平たんにすること。そのためにも、次の週(3月16日)から、ウイルス拡大を抑えるには、一番大切な時です。

付け加えてクルツ首相は、どうしても外出しなければいけない理由はたった3つで

・引き延ばせない(延期が出来ない)仕事
・緊急な生活必需品を購入する
・助けが必要な人の訪問する

画像に含まれている可能性があるもの:、「Es gibt nur mehr 3 Gründe, um das Haus zu verlassen: 1. Berufsarbeit, die nicht aufschiebbar ist 2. Dringend notwendige Besorgungen, wie Lebensmittel Anderen Menschen zu helfen, weil sie es selbst nicht können Sebastian Kurz」というテキスト


私も来週、再来週は家から外出しない予定です。一人一人の自覚がなければいけない!ですから。その間は家でゆっくりと、日頃できなかった事に時間を使う予定です。

最後にウィーンの日本大使館(3月14日付)からの情報を下記に添付しておきます。

○14日(土)15時現在,新たにオーストリア国内で151名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました(累計確定症例数は655名)。
○ドイツ政府は,過去14日以内にイタリア,スイスまたはオーストリアに渡航・滞在した場合は,症状があるか否かに関わらず,2週間自宅待機(経過観察)するよう呼びかけています。
○オーストリア外務省は,13日付で日本を含む全世界に対して「不必要な渡航自粛」を求める旨の危険レベル4を発出しました。オーストリアにお住まいの皆様及び
たびレジ登録者の皆様へ1 墺連邦保健省によれば,14日(土)15時現在,新たにオーストリア国内で151名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました。 これでオーストリアにおける確定症例は655名となります。国内発生状況(州:累計確定症例数(前日比))
・チロル州        :206名(+39)(内治癒数:2名)
・オーバーエーステライヒ州:116名(+32)
・ウィーン市(州)    :101名(+19)(内死亡数:1名,治癒数:3名)
・ニーダーエーステライヒ州:82名(+19)(内治癒数:1名
・シュタイアーマルク州  :71名(+19)
・フォアアールベルク州  :34名(+12)
・ザルツブルク州     :30名(+7)
・ブルゲンラント州    :10名(+3)
・ケルンテン州      :5名(+1)2 ドイツ政府は,過去14日以内にイタリア,スイスまたはオーストリアに渡航・滞在した場合は,症状があるか否かに関わらず,2週間自宅待機(経過観察)するよう呼びかけています。具体的内容は以下のとおりです(在ドイツ日本国大使館領事メールより抜粋)
(1)13日,ロベルト・コッホ研究所は,リスク地域にオーストリア・チロル州,スペイン・マドリッド州を追加しました。
https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/Risikogebiete.html
同研究所が指定するリスク地域は以下のとおりです。
○イタリア全土
○イラン全土
○中国:湖北省(武漢市を含む)
○韓国:慶尚北道
○フランス:グラン・テスト地域圏(アルザス,ロレーヌ,シャンパーニュ・アルデンヌ)
○オーストリア:チロル州(新規)
○スペイン:マドリード州(新規)

(2)シュパーン連邦保健大臣は,過去14日以内にイタリア,スイスまたはオーストリアに渡航・滞在した場合は,症状があるか否かに関わらず,2週間自宅待機(経過観察)するよう呼びかけています。

3 オーストリア外務省は,13日付で日本を含む全世界に対して「不必要な渡航自粛」を求める旨の危険レベル4を発出しました。
ただし,日本からオーストリアへの渡航者に対する入国制限は課せられておりません。

4 新型コロナウイルスは風邪と同様にせきやくしゃみなどの飛沫で感染するとされていますので,手洗い,人混みを避ける等の基本的な感染症対策に努めてください。
ただし,当国では覆面禁止法によりマスクの着用が禁止されており,新型コロナウイルス感染予防のためのマスク着用について新聞社から見解を問われた当国内務省は,健康上の理由によりマスクを着用する場合には原則として医師の診断書が必要である旨回答しておりますので,ご注意ください。
なお,オーストリア保健・栄養安全機関(AGES)は,新型コロナウイルスへの感染の疑いがない人については通常の石鹸で十分であると強調し,消毒液は医療目的で消毒が必要な人・機関により使用されるべきであるとしています。
参考:コロナウイルス感染予防措置
・定期的に,約30秒間石鹸で手洗いをする
・顔(特に口,目,鼻)を指で触らない
・握手と抱擁を避ける
・鼻をかむ際,咳をする際は使い捨てティッシュに行うか,腕で口・鼻を覆って行う。ハンカチを使う場合は使用した後で捨てる。

5 また,5日,アンショーバー保健相はオーストリアにおいて新型コロナウイルスへの感染が確認された37人(当館注:5日午前8時現在の確定症例数)に対し,現在12万9,000人が季節性インフルエンザ及びその他のウイルス感染症に罹患している旨述べました。季節性インフルエンザは前年に比して「強力な波」となっているものの,すでに消退期に入っているとのことです。ウイルス学者のレードルベルガー=フリッツ氏によれば,オーストリアにおいて現在までに計24万5,000人が今季のインフルエンザに罹患したとのことです。
新型コロナウイルスだけでなく,季節性インフルエンザの予防にも努めてください。

【参考】
■ オーストリア保健省
〇新型コロナウイルス情報(独語)
https://www.sozialministerium.at/Services/News-und-Events/Neuartiges-Coronavirus-(2019-nCov).html
〇新型コロナウイルス・ホットライン(独語・英語)
Infoline Coronavirus: 0800 555 621 (月-金,9:00-17:00)
ウェブサイト:https://www.ages.at/themen/krankheitserreger/coronavirus/
■ 日本厚生労働省
〇新型コロナウイルス関連情報
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
○新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
■ 世界保健機関(WHO)
○ウェブサイト:https://www.who.int/health-topics/coronavirus

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