もくじ
新しい感染者が回復した人よりも減少!オーストリアにおけるコロナ情報(4月5日付)
4月5日15時の時点で,オーストリアにおける新型コロナウィルス感染症例者感染症例者11,907名、死亡数204名,
ロックダウンが効果を表しているのか、今回はロックダウン前後の経過を振り返ってみたいと思います。
オーストリアでのコロナウィルス感染者確認からロックダウンの経過
下記の経過は、在オーストリア日本国大使館から日々のメールをもとにまとめさせていただきました。
2月25日インスブルックでオーストリア初コロナウィルス感染症例者2名確認(2名ともイタリア人) イタリア ロンバルディア州とヴェネト州の各市町村及び韓国の大邱(テグ)広域市及び慶尚北道への渡航禁止、避難勧告
2月27日感染者数計3名ウィーンでコロナウィルス感染者1名確認 イランコム市への渡航禁止、避難勧告
2月28日 感染者数計6名ウィーン市内でイタリア・ロンバルディア州での休暇から帰国した家族4人のうち3人が感染確認
3月1日夜から3月2日ウィーン市内でウ
3月3日 感染者数計24名ウィーン国際空港において,イランと韓国からの直行便で到着
3月6日感染者数計5
オーストリアからイラン
3月8日感染者数計102名オーストリア連邦鉄道はミラノ,ヴェネチア行きの夜行列車の運行停止。ヴェネト州,ロンバルディア州へ運行する列車への車掌及びケー
3月10日 感染者数計182名クルツ連邦首相はアンショーバー保健相らと記者会見以下の措置を発表。伊から人の入国停止(物の移動は引き続き継続)。空と鉄道の旅客便は止める。国境では全ての車両がストップされてチェックを受ける。大学・単科大学の授業を停止。ビジネスについてはできるだけオンライン形式,テレワークに移
3月11日 感染者数計246名 死亡者計数1名ウィーンにて初めて感染による死亡者1名確認。3月16日から,高校生(15歳以上)については休
3月13日 感染者数計504名 死亡者数計1名16日(月)から,生活必需品店(食料品店,薬局,ドラッグストア,郵便局,銀行
フランス,スイス及びスペインとのフライトを
3月15日 感染者数860名 死亡者数計1名クルツ首相が新たなコロナウィルス対策措置を発表。16日(月)から集会を禁止。(子供の)遊技場,運動場を閉鎖
3月18日 感染者数計1、646名 死亡者数計4名シェンゲン域外からの空路でのオーストリアへの入国を規
新型コロナウィルスの経済危機基金を当初の予定40億ユーロの援助金を大きく引き上げ、380億ユーロと発表
3月20日感染者数計2,388名 死亡者数計6名20日(金),クルツ首相は記者会見を開き,現在実施されている
3月23日感染者数計3,924名 死亡者数計21名23日,オーストリア外務省から各国大使館に対し,無査証で当
3月27日感染者数計7,399名 死亡者数計58名アンショーバー保健相が会見にて、感染者数の増加に合わせて,病院の受入能力を増やしてい
オーストリア・ポストでの日本向け郵便(手紙,小包)の受け付け
3月30日 感染者数9,377名 死亡数108名クルツ首相及び関係閣僚は記者会見で、現時点での中間報
ペンションなどの宿泊施設での観
3月31日 感染者数9、974名 死亡者数計128名ファスマン教育相は記者会見にて、4月中に再開すること
4月1日 感染者数10,482名 死亡者数146名スーパーマーケット及びドラッグス
4月3日 感染者数11、383名 死亡数168名同世帯ではない5人より多数の者が参加する屋内
違反者に対して、最高1,450ユーロの罰金または罰金を支払わない
薬局や食料品店等以外の商店への立ち入り禁止の例外としてのテ
飲食店において,その場で飲食せず,他人と1メートル以上の距離
なぜ、オーストリア国民はロックダウンを受け入れたか?
1)3月14日朝、クルツ首相らが記者会見を行い、コロナ危機の経済救助として、40億ユーロの予算を発表。18日には、当初の予定40億ユーロの援助金を大きく引き上げ、380億ユーロと発表しました。自営業の人々のための救済基金は申請した人達の75パーセント以上が既に現金を受け取っています!
オーストリア政府は、新型コロナウィルスの経済危機を救うため、当初の予定40億ユーロの援助金を大きく引き上げ、380億ユーロと発表しました。38-Milliarden-€-Paket: „Koste es, was es wolle“ | https://t.co/rQ9cbmSpZj https://t.co/sqOF0TP6WD
— 現地ガイド発信!ウィーン最新情報 (@viennanavi) March 19, 2020
2)毎日、クルツ首相、関係官僚が記者会見を開き、新しい対策措置の発表や呼びかけを行っている。また、何度かされたファンデアベレン大統領の国民へ呼びかけるスピーチ『いつかこの2020年が過去になる日がきっとやってきます』は、国民へ連帯感をもたらし安心感を与える。
“Wenn wir zurückblicken auf diesen seltsamen, schmerzvollen, unwirklichen Frühling 2020 werden wir feststellen: Es ist vorbeigegangen. Es ist vorbeigegangen!” #covid19at #schauaufdich pic.twitter.com/r0qTdE6eIE
— A. Van der Bellen (@vanderbellen) April 4, 2020
3) イタリアが隣国のため、早い段階で、感染者の多い国からの入国禁止をし、3月10日感染者182名に増大した時(まだ死者が出る前から)大学・単科大学の授業を停止し、500名を超える屋外行事及
4)ウィーン市はロックダウン前にメッセ会場に880のベットを入れ、軽症、無症状のコロナウィルス患者のための場を提供。家族、同居人などが一緒のため、自宅隔離が不可能な人が利用できる。また、ホテルインターコンチネンタルも、コロナウィルス患者のための場所を提供。双方とも、今のところほとんど未使用。
5)新しい試みとして、4/1~4/3の間、オーストリア政府はコロナウィルス『隠れ感染者』調査のため、ランダムで選んだ国内2000名の検査を実施しています(無料で検査は赤十字の職員が行う) 市内の感染率を知ることは今後の政策に重要ですので、一度だけでなく、今後も抜き打ちに続けて行ってほしいと思います。
コロナウィルス検査と並行して、抗体保持者をロックダウンから優先的に解放するために、ドイツの研究者らが「免疫証明書」発行を提案しているように、オーストリアでも抗体検査を積極的に行い、コロナ免疫証明書を検討して欲しいです。特に医療機関関係者、福祉の方々は検査を早急に実施することが重要だと思います。
最近の国会で、野党が外出制限、救済基金、レストラン、お店の開店を巡って政策緩和を求める声を上げています。連邦の庭園は現在閉鎖中ですが、それは『非人道的』であり、小さい公園は解禁し、大きな公園を閉鎖するのはおかしい!と言っております
感染者数が少々緩和されてただけでいきなりのロックダウン解除は意味がないと思うのです。やっと次のステージへきたのですから。政府も一歩一歩緩和する方針のようですが、ロックダウンの効果の兆しが見えたかどうかは、もう少し数字を見てから判断します。
日本でも、ロックダウンを検討されているようですが、海外から日本を見ていると、話し合いばかりで、とても心配になります。考えている暇に時間を使わず、必要な地域には、実施をすぐに行った方が賢明だと思うのです。そのためには、国民への経済救済対策は大切だと思います。
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